村中研究室について

研究室のとりくみ

村中研究室では,人工衛星や宇宙探査機(宇宙機と総称します)の信頼性向上を目的として,宇宙機と宇宙環境プラズマや宇宙用電気推進器(プラズマロケット)放出プラズマとの相互作用の解析を中心に研究活動を行なっています.ここ数年では,JAXAによって開発され,2014年打上げ以降,現在運用中の小惑星探査機「はやぶさ2」のプラズマロケットが放出するプラズマと機体の相互作用解析のための地上実験や,コンピュータシミュレーションによるプラズマロケット搭載大型衛星の安全設計など,宇宙探査機や人工衛星の運用や開発に極めて重要な研究課題に取り組んでいます.

その他にも,宇宙のゴミ問題に貢献する新しい宇宙ゴミ除去装置の開発,超小型衛星の開発と運用を目指した,衛星通信システムの開発研究や超小型模擬衛星(CanSat)開発など,日本の宇宙開発に貢献する研究活動をひろく展開しています.

これらの研究活動の多くは,中京大学とJAXAや国内衛星メーカとの共同研究で進めており,関係研究機関に所属する多くの研究者の皆様と共に研究を進めています.

また,村中研究室では,宇宙を題材とした一般向け教育・アウトリーチ活動にも積極的に取り組んでおり,これまで小学生向けイベントや高校生向けイベントなどで,人工衛星やプラズマロケットを題材にした教育活動を行なってきました.


研究設備
  • 宇宙プラズマ環境実験装置
  • 衛星通信地上局(開局準備中)

  • 宇宙プラズマ環境実験装置
    ESPEL_Chamber

    これは、工学部実験棟電気電子工学特殊実験室に設置している宇宙プラズマ環境実験装置です。
    宇宙プラズマ環境実験装置は、宇宙環境を模擬し、宇宙機とプラズマの相互作用の実験を行う設備です。
    真空装置の中に地球周囲の宇宙環境を作りだし、その中に人工衛星の小型モデルを入れて、衛星に対する影響や衛星の周りで起こる現象を観測する実験を行います。
    現在、真空装置の中に作り出したプラズマの状態(密度、温度など)について、ラングミュアプローブという計測装置を作って計測しています。

    真空槽(真空チャンバ)
    本体 直径 1m × 長さ 1.5m
    真空排気ポンプ ロータリーポンプ
    メカニカルブースターポンプ
    ターボ分子ポンプ
    プラズマ発生装置
    ガス種 アルゴン(Ar)
    電源 200W マイクロ波電源
    計測装置
    プラズマ計測装置 平板型プローブ
    球型プローブ
    DC電源
    オシロスコープ など
    プラズマ環境
    真空度 3.8x10-3 Pa
    電子密度 2x106cm-3
    電子温度 9164 K

    実験装置解説


    衛星通信地上局
    クロス八木アンテナ
    これは、6号館屋上にある、衛星との通信を行う衛星通信地上局(クロス八木アンテナ)です。
    大きい方のアンテナ(144MHz帯)がアメリカ海洋大気局(NOAA)の気象衛星との通信を対象としており、小さいほう(430MHz帯)は超小型衛星との通信を対象としています。
    現在、超小型衛星との通信システムは、開発中であり、NOAA気象衛星との通信をメインに行っています。
    また、どちらの衛星も静止軌道ではないため、ローテータと言われる装置でアンテナが衛星を自動で追尾するようになっています。
    アンテナシステム
    衛星通信システムは、このように様々なソフトウェア、ハードウェアを組み合わせ、自動化されています

    このシステムを用いてNOAA気象衛星と通信すると下のようなきれいなお天気画像が見られます
    気象画像